「仁王像」

阿像 2022.9 撮影
吽像 2022.9 撮影
タイトル仁王像 
作者不明
設置場所東京都港区 旧台徳院霊廟惣門
製作年18世紀前半
備考港区指定文化財

旧台徳院霊廟惣門を守る2像。江戸時代は埼玉県の現・川口市にある西福寺の仁王像だった。1855年の暴風雨で破損すると境内の一隅に放置されていたという。1948年に修理され、浅草寺に移安された。さらに、1958年に、この台徳院惣門に移っていらっしゃった。3つ目の持ち場である。

浅草寺には現在3つの門があるが、1948年当時は雷門と宝蔵門は再建前で二天門しかなかった。二天門には当初、豊岩間戸命と櫛岩間戸命が鎮座していたが、1884年の明治政府の神仏分離令により鶴岡八幡宮から来た広目天・持国天に変わった。この2天は、修理のため門外にいたところを戦災に見舞われ1945年に焼失した。そのあと、この西福寺の仁王像が二天門にお入りになったのだろう。1957年に、寛永寺から広目天と持国天が二天門に遷座している。それで1958年に仁王様は浅草から芝に移ったと考えられる。門のメンバーも、人事異動は激しいようだ。

この仁王像は、手足も大きく全体的にがっしりしている。衒いのない、大きな表現になっていると思う。

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