タイトル | 万葉集歌碑(宇遅部黒女) |
作者 | 不明 |
設置場所 | 東京都府中市 郷土の森博物館 |
万葉集は日本最古の和歌集。8〜9世紀にかけて編まれた。天皇から農民まで幅広い層の歌を、分け隔てなく収録した。全20巻・4,500首が収められている。万葉の和歌を刻んだ歌碑も日本全国に分布している。
赤駒を 山野にはかし 捕りかにて 多摩の横山 かしゆか遺らむ
宇遅部黒女
これは防人(さきもり)の妻の歌である。武蔵の国の国府が置かれたこの府中の地からも九州防衛のため防人が徴用された。これから困難な九州への旅に向かう夫だが、赤馬が山に逃げてしまい捕まえることもできない。多摩の山を徒歩(かし)で行かなければならなくなった場面。妻の心配はいかばかりか。この時代、帰還する確率も高くはなかったろう。
武蔵野の山々が涙で霞む情景が頭に浮かぶ。
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