「ティボディエ邸」

2023.3 撮影
タイトルティボディエ邸
作者不明
設置場所神奈川県横須賀市 ヴェルニー記念館
製作年1869頃(建築)、2003(解体)、20210(再現)

ティボディエ邸は、1869年(明治2年)ごろに建築された洋館で、2003年に解体されるまでは本州最古の西洋建築の建物だった。

ジュール・セザール・クロード・ティボティエは1969年に横須賀製鉄所の副首長となったフランス人で、ティボティエの住居としてこの西洋館は建てられた。横須賀製鉄所初代首長のヴェルニーとは、役割分担をしており、ティボティエは船の製造や修理を担った。また、ヴェルニー休暇帰国時には10ヶ月にわたり全体を取り仕切った。

ティボティエは1839年7月30日イゼール県ヴィエンヌ生まれ。ヴェルニーの義弟にあたる。技師として日本には6年半の間滞在し、フランス帰国後もフランス海軍技師として活躍した。横浜製鉄所では、皇后御召船、利根川丸、小蒸気船、凾館丸、鉄製小汽船、軍艦清輝、迅鯨、天城などの建造に関わった。

横浜製鉄所の当初の建造物は失われていると考えられていたが、2001年に米軍からの解体工事の連絡でこの建物の存在を確認した横須賀市では、横須賀市自然・人文博物館と市民有志による学術調査を米軍基地内で行い、2001年に予定されていた解体は回避される。そして、2003年には保存を前提とした解体調査と部材保存が行わた。報告から20年の時を超え、2021年に、元の建物の外観イメージを再現し、屋根裏の大型部材や木骨煉瓦造壁などに当時の部材を使った「ティボディエ邸」がミュージアムとしてここヴェルニー公園に姿を現した。

米軍基地では集会所として使われていたという。木骨レンガ構造という様式で作られ、屋根の骨格については西洋のトラス構造であるフレンチトラストが採用されていて、これは富岡製糸場などと同じである。

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