「ゆかりのまち 岡崎市提携記念ベンチ」

2022.8 撮影
タイトル「ゆかりのまち」岡崎市提携記念ベンチ
作者不明
設置場所神奈川県茅ヶ崎市 JR茅ヶ崎駅北口
製作年2019
「ゆかりのまち」岡崎市
昭和五十八年七月一日提携

名奉行として有名な大岡越前守忠相の祖父が徳川家康から堤村(茅ヶ崎市)を与えられた。忠相は大名となり、西大平村(愛知県岡崎市)に陣屋(屋敷)を構えた。これが縁で「ゆかりのまち」を提携した。

都市と都市が友好を結ぶには、ちょっと珍しい理由に思える。仲良きことは善いことなので、それはそれで良いのだろう。デザインであしらわれているのは、向かって右の纏いが大岡家の家紋、左が徳川家の家紋である。

大岡忠相は1677年に江戸で旗本の子息として生まれる。はじめ5代将軍綱吉に仕え、6代家宣の時に遠国奉行、7代家継の時には普請奉行から江戸町奉行になった。その後、8代吉宗の時代には町奉行として享保の改革を土台から支えた。吉宗に認められた忠相は1748年に岡崎1万石を拝領し晴れて大名になった。江戸時代を通じて、町奉行から大名になったのは、この忠相の1例だけである。吉宗は1751年6月20日に逝去する。忠相は吉宗の葬儀を仕切ったあと、自らも体調悪化のため同年12月19日に後を追うようにして亡くなった。

忠相の生涯になかなか茅ヶ崎が出てこないが、没後、忠相の亡骸は先祖伝来の領地である茅ヶ崎に葬られたという。忙しいなか、忠相もたまには先祖のお墓参りにも来ていたであろう。

座ってみると実に座り心地の良いベンチである。目を瞑ると、盆暮にリラックスして先祖に花を手向けている忠相の姿が浮かんでこないでもない。

椅子に昭和57年と彫ってあるので1983年製作と記載しそうになるが、隣の瓜二つのベンチが2019年製なのでこのベンチも2019年製という事で間違いないだろう。逆に、本当に1983年製ならばいろんな意味ですごい。

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