「だいこく様尊像」

2022.8 撮影
タイトルだいこく様尊像
作者不明
設置場所東京都文京区 神田神社
製作年1976

石造りの大黒像としては日本一の大きさだという。神田神社の祀る神は、大黒、恵比寿、平将門の3柱。

この神社に大黒が鎮座したのは730年のことだった。天平2年、奈良時代である。出雲系の氏族が、現在の大手町付近で大己貴命(大国主=大黒)を祀ったのが神田神社の創建だった。

935年に平将門が朝廷と争い敗死した。将門の首は京都から持ち去られ、神社の側に埋められた。現在も残る将門の首塚である。首塚は坂東武者の崇敬を集める。14世紀に疫病が流行した時は将門の祟りとされ、供養が行われた。そして将門は1309年にこの神社の相殿神となる。その苛烈な怨念を鎮めるためだろうか。

江戸城の拡張に伴い、1616年に現在地に遷座した。江戸の総鎮守として「神田明神」と名乗った。「明神」は尊称で、「大社」などと同じ意味。神田明神は江戸城から見て丑寅の方角になり鬼門である。江戸城を災厄から鎮護するための神社として重んじられた。

1872年(明治4年)に、神田明神は正式名称を「神田神社」と改められた。1874年に明治天皇が行幸することとなったが、逆臣が祀られているのはさすがにまずいだろうということになり、将門が外され、茨城県の大洗前神社から少彦名命(恵比寿様)が分霊され神田神社に勧請された。1984年になり、110年ぶりに将門様はようやく本社祭神に復帰し、祭神は3柱となった。

大黒様は、一貫して1300年以上江戸を見守っている。目元がちょっと厳しいが、そのくらいの方が信頼できる。

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