「母子像」大村清隆

2023.2 撮影
タイトル母子像
作者大村清隆
設置場所東京都三鷹市役所
製作年1965

大村清隆(1912〜1988)は、福岡県春日市生まれ。1932年に福岡師範学校卒業後、翌年上京。山崎朝雲に木彫を、清水多嘉示に彫塑を学ぶ。日展などで入賞を重ねる。

この母子像は、均整がとれており、堂々としている。いろんな母子像があるが、すがりつく子どもを見向きもせず、頭に鳩を乗せてあくまで前を見据えている構図は一種独特である。

母子像の多くは母子が向き合い、また抱き合い、相互の愛の交歓が行われている。また、向き合っていなくても、清水多嘉示作品や吉田芳夫作品などは母子ともに同じ方向を向いている。子どもが母を見ているのに母が子に向かず前を向いている母子像としては、靖国神社にある宮本隆の「母の像」がある。出征する夫を送る妻の視線には悲壮感にあふれているが、やはり母子像としては異相の作品といえる。

赤堀信平「慈悲」も母子の目線が合わない作品だが、こちらはタイトルからしても宗教的な法悦をテーマにしている気がする。

この大村作品の構図の意味は説明されていないが、平和に対する真っ直ぐな希求といったところだろうか。下のタグからは、本サイトで掲載した母子像をチェックできる。

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